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アリアドネの声―電子書籍

小説

概要

井上真偽さんによるミステリー小説です。

タイトルの「アリアドネ」とは「アリアドネの糸」という言葉が由来で、ギリシャ神話に登場する女性の名前だそうです。神話の内容から「困難な状況から抜け出す解決の道しるべとなるもの」という意味で使われているそうです。

あらすじ

巨大地震が発生。地下に取り残されたのは、目も見えず、声も聞こえない女性。彼女を無事救出する術はあるのか。刻一刻と状況が変わるなか、生還へと導くことはできるのか。

感想

絶対絶命の状況で、刻々と迫るタイムリミットのなか、必死に救助を試みる者たちの奮闘が描かれています。ときに「たったひとりのためにそこまでしなくても」といった心ない言葉を向けられても、それでもなんとか助けようとする必死さが伝わってきます。災害現場の緊迫感も伝わってきて、救助者たちの必死な姿も想像できます。

困難な状況や絶望的な状況というのは、誰もが経験をすることだと思います。もうダメだと、立ち直れないほどの失意を感じてしまうこともあります。また自分自身の不甲斐なさから、大切な人を傷つけてしまったり、取り返しのつかない事態を招いたりすることもあります。それでもやはり生きているのなら、困難にも立ち向かっていかなければなりません。とても陳腐な言葉かもしれませんが、「あきらめないで、がんばろう」と強く思わせてくれる作品でした。そんな余韻が読後も残っています。

「アリアドネの声」というタイトル通り、人生における「道しるべ」を感じさせてくれるそんな作品だと感じました。

アリアドネの声(電子書籍)
 著者    井上真偽
 レーベル  幻冬舎単行本
 出版社   幻冬舎
kindle
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小説