未亡人酒場―電子書籍
妻を亡くし、北海道へ転勤となった志郎。夫を亡くし、ひとりきりになってしまった由紀子。なんとなく立ち寄った酒場でふたりは出会います。
自分はひとりぼっちだ… 自分は孤独だ… という思いは、年齢を重ねるごとに大きくなっていくような気がします。特に自分の心のダメージが大きいときに支えてくれる人がいないと感じると、孤独感は増すばかりです。若い頃のように遊びに夢中になるということも減り、人間関係も職場中心になりがちで。また、普段通りの生活のほうが波風が立たなくて心地よいと言い聞かせて、新しいことに挑戦するという気力も薄れていきます。
ちょっと勇気を出せば、新しい出会いやいつもと違った世界と出会えるかもしれない。その小さな一歩が、自分の心の隙間を埋めてくれるようになるかもしれない。それなのに自分にいろんな言い訳をして踏み出せないでいるのは寂しいことなのだなと改めて感じます。
未亡人酒場（電子書籍）
著者 葉月奏太
レーベル 実業之日本社文庫
出版社 実業之日本社